販売価格

最低

ー

最高

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最低

ー

最高

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~

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金利1.25%でも、なぜホテルは買われるのか?利上げ局面で考える2026年のホテル投資・M&A

2026年9月18日、日本銀行は政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げました。

31年ぶりの高水準です。

不動産投資にとって「金利上昇」は、基本的には歓迎されるニュースではありません。

借入金利が上がる。

返済額が増える。

投資家が求める利回りが上がる。

購入できる価格が下がる。

一般的に考えれば、不動産価格には下落圧力がかかります。

 

ところが、ホテル投資市場を見ると少し違った景色が見えます。

JLLによると、2026年上半期のアジア太平洋地域におけるホテル投資額は前年同期比54%増の68億米ドル。

その中でも日本は19億米ドル、前年同期比75%増となり、アジア太平洋地域最大のホテル投資市場となりました。

金利が上昇している。

それでもホテルには国内外の資本が入っている。

なぜなのでしょうか。

今回は、日銀の利上げ、インバウンド、ホテル投資市場などの最新データから、

「金利のある世界」でホテル・旅館の価値はどう変わるのか

をINVESTELの視点から考えていきます。

 


1.日銀が政策金利を1.25%へ

まず今回の大きな変化が、日本銀行の金融政策です。

2026年9月18日、日本銀行は政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げました。

長く「超低金利」が続いてきた日本ですが、不動産投資においても、これまでとは異なる環境に入りつつあります。

 

ホテル投資で特に重要なのは、

政策金利が1.25%になったから、ホテルの借入金利も一律1.25%になるわけではない

ということです。

 

実際の融資条件は、

借主の信用力
LTV
物件の収益性
運営会社
ホテルブランド
所在地
融資期間
固定・変動金利

などによって変わります。

しかし、金融機関の調達コストや市場金利が上昇すれば、不動産投資家の資金調達コストにも影響します。

これはホテル投資にとって大きな変化です。

 


2.それでも日本のホテル投資額は「75%増」

一方で、ホテル投資市場には資金が流入しています。

JLLによると、2026年上半期のアジア太平洋地域におけるホテル投資額は68億米ドル。

前年同期比54%増となり、2019年以来の高水準を記録しました。

 

そして国別で最も大きかったのが日本です。

日本のホテル投資額は、

19億米ドル

前年同期比では、

+75%

となっています。

 

JLLが挙げる大型案件には、

AB Capital Investmentによる神奈川県のホテルポートフォリオ取得、

トーセイによるペリカンホテルズのポートフォリオ取得、

KKR・PAGによるサッポロ不動産開発の全株式取得

などがあります。

 

単体ホテルの不動産売買だけではなく、

ホテルポートフォリオやホテルを保有する会社そのものを取得する大型取引

が市場を動かしていることも特徴です。

 


3.金利が上がっているのに、なぜホテルは買われるのか?

ここが今回、INVESTELとして最も考えたいポイントです。

通常の収益不動産であれば、金利上昇は投資収益を圧迫します。

それにもかかわらず、ホテルへの投資が活発なのはなぜでしょうか。

理由はひとつではありません。

 

理由① ホテルには「売上を上げられる余地」がある

マンションやオフィスとホテルの大きな違いがあります。

それが、

価格を毎日変えられることです。

例えば賃貸マンションで月10万円の部屋を、翌日に突然15万円にすることは通常できません。

しかしホテルなら、

月曜日:20,000円
金曜日:30,000円
大型イベント:45,000円
桜シーズン:50,000円

という価格設定ができます。

 

ホテルには、

ADR(平均客室単価)
OCC(客室稼働率)
RevPAR

を改善することで、売上そのものを伸ばせる可能性があります。

さらに、

レベニューマネジメント
OTA構成改善
直販強化
インバウンド集客
客室改修
ブランド変更

などによって収益を改善することもできます。

 

つまりホテルは、

「買った時点の収益を受け取るだけの不動産」ではなく、「運営によって収益を増やせる不動産」

という側面を持っています。

 

理由② 日本のホテルは世界の投資家から見れば違って見える

日本のホテル投資市場では、海外投資家の存在も無視できません。

ホテルを評価するとき、海外投資家は日本国内の金利だけを見ているわけではありません。

世界各国の、

金利
ホテル価格
成長率
観光需要
為替
投資利回り

を比較します。

 

さらにホテルは、国内需要だけを相手にする不動産ではありません。

訪日外国人旅行者が増えれば、海外からの需要を日本国内の不動産が取り込むことができます。

これは住宅やオフィスとは異なる特徴です。

 

理由③ インバウンドという長期テーマ

もちろん、インバウンドが一直線に増え続けるわけではありません。

JNTOによると、2026年8月の訪日外客数は約309.9万人。

前年同月比では9.6%減少しました。

 

一方で、

韓国
台湾
香港
米国
フランス
イタリア
スペイン
インド

などを含む14市場では、8月として過去最高を記録しています。

 

つまり重要なのは、

「訪日客全体が毎月増えているか」だけではなく、「どの国から、どの地域へ、どの価格帯の旅行者が来ているのか」

を見ることです。

ホテル投資では「インバウンドが増えているから買う」という単純な判断ではなく、施設ごとの需要構造を見る必要があります。

 


4.ただし「ホテルなら買えば上がる」市場ではない

ここで注意が必要です。

ホテルへの投資額が増えているからといって、

すべてのホテル価格が上昇するとは限りません。

むしろ金利上昇局面では、ホテル間の格差が大きくなる可能性があります。

 

観光庁によると、2026年7月の国内延べ宿泊者数は5,467万人泊で、前年同月比3.5%減。

外国人延べ宿泊者数も1,358万人泊で、前年同月比4.6%減となりました。

客室稼働率は全国平均60.8%です。

さらにHotelBankのデータでは、東京都のビジネスホテルの推定成約ADRは2026年6月以降、前年同月比でマイナスへ転じています。

 

つまり、

「インバウンドだからホテルなら何でも強い」

という環境ではありません。

 


5.2027年はホテルの「選別」が始まる?

ここからがINVESTELとして注目しているポイントです。

これまでホテル市場では、

インバウンド回復
ADR上昇
円安
不動産価格上昇

などが追い風となってきました。

しかし金利が上昇すれば、投資家はこれまで以上に収益を厳しく見るようになります。

そこで重要になるのが、

NOIとCap Rateです。

 


6.ホテル価格は「NOI ÷ Cap Rate」で大きく変わる

非常に単純化して考えてみます。

年間NOIが、

5,000万円

のホテルがあるとします。

Cap Rateが5%なら、

5,000万円 ÷ 5%

=

10億円

です。

しかし投資家が求める利回りが6%になれば、

5,000万円 ÷ 6%

=

約8.3億円

です。

NOIはまったく変わっていません。

それでも、

評価額は約1.7億円変わります。

金利上昇局面で重要なのはここです。

 


7.「金利が0.25%上がった」だけでは判断できない

一方で、ホテルにはもうひとつの可能性があります。

NOIを増やせることです。

先ほどのホテルを、

NOI:5,000万円
Cap Rate:5%
価格:10億円

とします。

金利上昇などによってCap Rateが6%になったとします。

そのままなら約8.3億円です。

しかし運営改善によってNOIを、

5,000万円
↓
6,000万円

まで増やせれば、

6,000万円 ÷ 6%

=

10億円

になります。

つまり、

Cap Rateの上昇をNOIの成長で吸収できる可能性がある。

これがホテルというアセットの面白さです。

 


8.これから重要になるのは「運営力」

金利が低かった時代には、

「買えば価格が上がる」

という不動産投資が成立しやすい環境がありました。

しかし金利が上昇すると、

運営によって利益を作れる施設と、作れない施設の差

がより重要になります。

 

例えば同じ50室のホテルでも、

Aホテル

ADR:15,000円
OCC:60%
人件費率:高い
OTA依存:高い
設備老朽化

 

Bホテル

ADR:25,000円
OCC:80%
運営効率:高い
直販比率:高い
設備改修済み

では、同じ「50室」という不動産でも価値は大きく変わります。

 

ホテル投資では、

不動産を見るだけではなく、事業を見る必要がある

ということです。

 


9.金利上昇で「借りられる金額」も変わる

もうひとつ重要なのが融資です。

例えば10億円のホテルを、

自己資金3億円
借入7億円

で購入するとします。

借入金利が上昇すれば、当然ながら年間の利払いは増えます。

 

すると投資家が見るのは、

DSCR(Debt Service Coverage Ratio)

です。

簡単にいえば、

「ホテルが生み出すキャッシュフローで借入返済をどの程度カバーできるか」

を見る指標です。

ホテルの利益が増えなければ、

借入可能額を減らす
自己資金を増やす
購入価格を下げる

必要が出てきます。

つまり金利上昇は、

「ホテルをいくらで買いたいか」ではなく、「いくらなら買えるか」

にも影響します。

 


10.売主と買主の「価格差」が広がる可能性

ここでM&A市場にも影響が出てきます。

売主は、

「去年10億円と言われたから10億円で売りたい」

と考える。

一方、買主は、

「金利が上がったので8億円でなければ投資が成立しない」

と考える。

すると、

売主希望価格と買主投資可能価格のギャップ

が広がります。

これは今後、ホテル・旅館の売却現場で重要なテーマになる可能性があります。

 


11.だから「価格」だけでは売れなくなる

今後ホテルを売却するオーナーにとって重要になるのは、

「希望価格はいくらです」

という説明だけではありません。

買主に対して、

現在のNOI
ADR
OCC
RevPAR
GOP
人件費
OTA手数料
修繕履歴
今後のCAPEX

を提示する。

さらに、

「運営改善によってここまで利益を伸ばせる」

という説明までできるか。

これによって、買主が許容できる価格が変わる可能性があります。

 


12.INVESTELが考える「これから買われるホテル」

金利上昇局面では、ホテル市場全体が一律に下がるのではなく、

「買われるホテル」と「買われにくいホテル」がより明確になる

可能性があります。

 

特に投資家から評価されやすいのは、

① NOIが成長している

売上だけではなく、最終的に利益が伸びている。

② ADRを上げる余地がある

競合と比較して価格が低く、商品改善によって単価向上が期待できる。

③ 運営改善余地がある

OTA、清掃、人員配置、レベニューマネジメントなどに改善余地がある。

④ CAPEXが把握されている

購入後に必要となる修繕費が見える。

⑤ 出口が複数ある

個人投資家だけでなく、

ホテル運営会社
事業会社
海外投資家
ファンド
REIT

など複数の買主候補を想定できる。

こうした施設です。

 


13.「安いホテル」ではなく「改善できるホテル」を探す

買主側の考え方も変わります。

例えば、

10億円 → 8億円

まで価格が下がったホテルがあったとしても、それだけで投資対象になるとは限りません。

重要なのは、

なぜ8億円になったのか

です。

需要がなくなった。

建物に問題がある。

大規模CAPEXが必要。

運営会社との契約に問題がある。

という理由なら、単純な「割安物件」ではありません。

 

一方で、

運営が悪い
ADRが低い
OTA依存が高い
人員配置が非効率
ブランドが弱い

という理由なら、改善できる可能性があります。

今後のホテル投資では、

「安く買う」より「改善できるものを買う」

という視点がさらに重要になるでしょう。

 


14.小規模ホテル・旅館にもチャンスはある

これは大型ホテルだけの話ではありません。

INVESTELが扱うような、

旅館
民泊
小規模ホテル
アパートメントホテル

にも同じ考え方ができます。

例えば地方旅館で、

売上1億円
営業利益500万円

しか出ていない施設でも、

ADR改善
人員配置見直し
OTA最適化
インバウンド集客
客室改修

によって、

営業利益2,000万円

を実現できる可能性があるなら、投資価値は変わります。

つまり買主が購入しているのは、

「現在のホテル」だけではありません。

「改善後のホテル」

も含めて投資判断しているのです。

 


15.ホテルM&Aでは「不動産+事業」で考える

ここがINVESTELとして特に重要だと考えています。

ホテル・旅館・民泊は、

単なる不動産ではありません。

不動産+事業

です。

そのため売却方法も、

不動産売買
事業譲渡
株式譲渡

など複数存在します。

例えば金利上昇によって不動産としての価格が下がったとしても、

ブランド
運営ノウハウ
顧客
予約
スタッフ
許認可

などの事業価値があれば、別の売却方法を検討できる可能性があります。

「土地建物はいくらか」だけではなく、

「この宿泊事業全体を誰に、どのスキームで承継するのか」

という視点がこれまで以上に重要になります。

 


16.金利1.25%時代のホテル投資で確認したい5つの数字

これからホテルを購入する場合、最低限確認したいのが次の5つです。

① NOI

ホテルが実際にどれだけ利益を生み出しているか。

② Cap Rate

その利益に対して、いくらで購入するのか。

③ 借入金利

資金調達コストはいくらなのか。

④ DSCR

利益で借入返済をどの程度カバーできるのか。

⑤ NOI Growth

将来どれだけ利益を伸ばせるのか。

 

そしてホテルの場合、

「現在の利回り」だけでなく、「改善後の利回り」

を見ることが重要です。

 


17.金利上昇はホテル投資の「終わり」ではなく「選別」の始まりか

日銀は2026年9月、政策金利を1.25%へ引き上げました。

一方、2026年上半期の日本のホテル投資額は19億米ドルとなり、前年同期比75%増加しています。

一見すると矛盾しているように見えます。

しかしホテルというアセットを考えると、必ずしも矛盾ではありません。

ホテルには、

ADRを上げる。
OCCを改善する。
運営コストを下げる。
ブランドを変える。
インバウンドを取り込む。

といった形で、

NOIを成長させられる可能性があるからです。

ただし、これからは、

「ホテルだから上がる」

「インバウンドだから買う」

という投資判断では難しくなるでしょう。

金利。

NOI。

Cap Rate。

CAPEX。

運営力。

そして出口。

これらをすべて考えたうえで、

「このホテルは、本当に利益を生み続けられるのか」

を判断する必要があります。

金利のある世界では、

不動産価格だけを見る投資から、

「事業としてホテルを見る投資」

への転換が、さらに進んでいくのかもしれません。

 


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参考資料

・日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)
・JLL「2026年上半期のアジア太平洋地域のホテル投資額、過去最高の54%増を記録」(2026年8月12日)
・日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年8月推計値)」(2026年9月16日)
・観光庁「宿泊旅行統計調査(2026年7月・第1次速報)」
・HotelBank「東京都2026年の新規開業68施設・2,055室を業態別に分解」
・楽待「日銀利上げ1.25%」関連コンテンツ(2026年9月)

※本記事は2026年9月23日時点の公開情報をもとに、INVESTEL編集部がホテル・旅館・民泊などの宿泊不動産、M&A、投資の観点から独自に編集・考察したものです。特定の不動産・金融商品への投資を推奨するものではありません。

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